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私は2025年に、敷地・延床ともに27坪の自邸を設計・建築しました。一級建築士として設計し、施主として暮らしているから経験を元に、広さに頼らない家づくりを発信しています。

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条件が悪い土地は本当にダメ?一級建築士が27坪の土地を選んだ理由

kentikun

「理想の土地が見つからない。」

家づくりを考え始めると、多くの方が最初に悩むことではないでしょうか。

南道路がいい、広い土地がいい、整形地がいい…。

そう思うのは当然ですが、その条件をすべて満たそうとすると、土地の価格は高くなり、自ずと建物にかけられる予算は少なくなってしまいます。

私が自邸を建てたのは敷地約27坪。

位置指定道路で、隣家との距離も近い土地です。

不動産会社の方からは、「駅近なので問い合わせは多かったけれど、約2年間売れなかった土地でした」と聞きました。

それでも私は、この土地を選びました。

今回は、その理由と、実際に暮らして感じていることをお話ししたいと思います。

「駅近なのに売れなかった土地」でした

土地探しを始めてから、およそ1か月。

「ランディ」というアプリを使いながら、毎日のように土地を探していました。

実は最初、この土地ではない別の土地を購入する予定でした。

ところが申し込み直前、第一希望だった土地を扱う不動産会社から連絡が入り、住宅ローン審査の関係で一番手の方が購入できなくなり自分に購入権利が回ってきたのです。

第一希望の土地は駅から近く、決して人気がないエリアではありません。

問い合わせも多く、積極的に検討した方も4組ほどいたそうです。

それでも契約には至らず、約2年間売れ残っていました。

理由は、おそらく27坪という土地の小ささでした。

私は「土地」ではなく「暮らし」を想像しました

敷地面積27坪。数字だけで見ると小さい土地です。

やはり実際に見てみても小さいです。

それに日当たりも良くなさそう、、というのが率直な感想です。

でも不安はそれほどありませんでした。

購入前に実際にプランを描いてみると、「これなら十分暮らせる」という手応えがあったからです。

隣家との距離が近いことも分かっていました。

だからこそ、外に向かって庭をつくるのではなく、坪庭を設けて家の内側へ開く設計を考えました。

その時のラフプランがこんな感じです。

この時点ではまだ簡単なスケッチでしたが、「視線をどこへ抜くか」「光をどこから取り入れるか」という考え方は、この頃からほとんど変わっていませんでした。

このラフプランをもとに実際に完成した我が家はこちらの記事で紹介しています。

実際に住んでみて、やはりこの考え方は間違っていなかったと感じています。

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以前から「小さく、そして質を高く」という住宅の考え方に共感し、学んできたことも、この判断につながっています。

土地だけを見るとデメリットに見えることでも、設計によって暮らし方は変えられる。

そんな実感がありました。

設計に従事していなかったら、きっと選ばなかった

正直に言うと、私が設計に携わっていなかったら、この土地は買っていなかったと思います。

どんな家が建つのか想像できなかったからです。

だからこそ、多くの人が購入をためらった気持ちもよく分かります。

土地は完成形ではありません。

そこにどんな家が建ち、どんな暮らしが始まるのかまで想像できて、初めて価値を判断できるものだと思っています。

住み始めて7か月|この土地で良かった

暮らし始めてから感じる満足感は、想像していた以上でした。

坪庭は家のどこにいても気配を感じられ、隣家が近いことを忘れるくらい落ち着いた空間になりました。

土地の価格を抑えられたことで、その分建物にも予算をかけることができました。

特に造作のお風呂は、毎日入るのが楽しみなくらい気に入っています。

アパートで暮らしていた頃にはなかった、「家で過ごす時間そのものが豊かになる」という感覚があります。

もちろん、不便なこともあります

一方で「条件が悪い土地だったな」と感じる場面もあります。

前面道路が狭いため車庫入れは切り返しが必要な時があります。

今は向かいが駐車場なので助かっていますが、将来家が建てばもう少し気を使うかもしれません。

それでも、このデメリットを理解した上で選んだ土地なので、後悔はありません。

土地だけを見て判断すると、もったいないことがあります

土地探しでは、「条件が良い土地」を探すことに意識が向きがちです。

でも、家づくりは土地だけで決まるものではありません。

例えば、土地を600万円安く購入できれば、その分を断熱性能や窓、造作家具、庭など、暮らしの質を高める部分に使うこともできます。

私自身、この土地を選んだからこそ、毎日「家を建てて良かった」と思える暮らしができています。

だから私は、土地と建物を切り離して考えるのではなく、トータルで家づくりを考えることが大切だと思っています。

まとめ|条件が悪い土地ほど、設計が大切になります

もちろん、どんな土地でもおすすめできるわけではありません。

しかし、一見デメリットに思える土地でも、設計次第で魅力に変えられることは少なくありません。

だからこそ、土地だけを見て諦めるのではなく、一度プランを考えてみてほしいと思います。

特にクセのある土地ほど、規格住宅ではなく、その土地に合わせた設計が大切になります。

もし土地選びで迷っているなら、建築士に相談してみてください。

土地の見え方が、少し変わるかもしれません。

私も27坪の土地を「プランを描いて」購入しました。

迷っている土地があれば、一緒に可能性を考えてみませんか?

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そんな方のために、初めての設計相談でよくいただく質問をまとめました。

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27坪の狭小地に自邸を設計し、現在も実際に暮らしています。
広さに頼らず、視線や居場所のつくり方で暮らしの質が変わることを実感しています。
その経験をもとに、限られた条件でも豊かに暮らせる住まいを設計します。
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