住宅展示場の見方|一級建築士の夫に聞いた4つのチェックポイント


住宅展示場って、素敵な家がたくさんありますよね。
広いリビングに、大きな窓、おしゃれなキッチン♪
見ているだけでワクワクします(^^)
でも、実際に自分たちの家を建てるとなると、どこを参考にしたらいいんでしょう?
家づくりを始めた頃の私は、住宅の専門的なことなんてほとんど分かりませんでした。
素敵なリビングを見たら「こんな家に住みたい!」と思うし、広いキッチンを見たら「これもいいなぁ」と思ってしまいます(笑)
でも、一級建築士の夫に住宅展示場の見方を聞いてみると、ちょっと意外な答えが返ってきました。
住宅展示場は参考になると思うけど、モデルハウスをそのまま真似するのは難しいと思うんだよね。
それよりも、自分が何に魅力を感じたのかを知ることが大事だと思うよ。

最初は、ちょっと難しいことを言っているなと思いました。( ̄▽ ̄;)笑
でも、敷地27坪の土地に家を建て、実際に暮らしてみると、その意味が少し分かるようになりました。
わが家は、敷地約27坪・延床約27坪の小さな家です。
豪華なモデルハウスのような広さはありませんが、夫婦2人で心地よく暮らしています。
この記事では、一級建築士の夫に聞いた住宅展示場の4つの見方と、わが家の家づくりを通して分かったことをご紹介します。
住宅展示場のモデルハウスは、そのまま参考にしていいの?
住宅展示場のモデルハウスは、どこも本当に素敵ですよね。
大きな吹き抜けや広い玄関、高い天井に上質な仕上げ材。
こんな家に住めたらいいなぁと思ってしまいます。
でも、モデルハウスの広さや設備が、そのまま一般的な住宅の基準になるわけではないそうです。

住宅展示場って、あんなに大きな家ばかりだけど、実際に建てる家もあのくらいの広さが普通なの?
一般的な広さよりは大きいのと、設備や仕上げもグレードが高いものが多い印象だね。

言われてみれば、確かにそうですよね。
実際の家づくりでは、土地の広さも予算も限られています。
駐車場や庭も必要ですし、建物以外にもお金がかかります。
わが家もいろいろな条件を考えた結果、選んだのは27坪という小さな土地でした。
もちろん、モデルハウスのような広い家には憧れます。
でも、展示場と同じ広さや設備を取り入れなくても、気に入った空間のつくり方を参考にすることはできるんですね。
では、具体的にどこを見ればいいのでしょうか?
一級建築士の夫が考える、住宅展示場の4つのチェックポイント

夫は住宅の設計だけでなく、営業や施工管理も経験し、これまで100棟以上の家づくりに関わってきました。
そんな夫に、住宅展示場ではどこを見たらいいのか聞いてみました。

じゃあ、住宅展示場では何を見ればいいの?
リビングの広さとか、収納の数とか?

もちろんそれも参考になるよ。
でも広いリビングを見て「いいな」と思ったら、なぜそう感じたのかを考えてみるのが良いよ。
広さが良いのではなく、それとは別に良いと思う要素があるのかもしれないからね。
じつは大きな窓からの景色を良いと思っていたり、日当たりが良いと思ったり。
どこが良いと思ったのか、本質を考えるのが良いと思うよ。
なるほど・・・。
私なら「このリビングが素敵!」で終わってしまいそうです(笑)
夫が教えてくれたのは、次の4つでした。
- リビング|なぜ広く感じるのか
- 窓|窓の先に何が見えるのか
- 収納|使う場所との距離はどうか
- 庭・外部|室内とどうつながっているのか
少し掘り下げてみます。
① リビング|畳数だけでなく、広く感じる理由を見る
住宅展示場で目を引くのは、やっぱり広いリビングではないでしょうか。
20畳、25畳
といった大きなLDKを見ると、いいなぁと思います。
でも、夫は単純な畳数だけでは判断しないそうです。
例えば20畳のリビングが広く感じたとしても、その理由が全部、床面積にあるとは限らないんだよ。
窓の先まで視線が抜けていたり、天井が高かったり、家具の配置に余裕があったり。
そういうことでも広さの感じ方は変わるんだ。

実は、わが家のLDKは約17畳です。
モデルハウスと比べれば小さなリビングですが、私はそこまで狭いと感じていません。
夫は限られた面積の中でも、窓の位置や空間のつながりを工夫して、視線が奥へ伸びるように考えていたそうです。
もちろん、17畳で誰もが十分というわけではありません。
家族の人数や家具の大きさ、過ごし方によっても必要な広さは違います。
でも実際にわが家で暮らしてみて、畳数だけでは空間の広さは判断できないと感じています。
▶︎27坪と30坪はどれくらい違う?|27坪の家に暮らす妻が『あと3坪』を考えてみた
② 窓|大きさよりも「窓の先に何が見えるか」
大きな窓のあるリビングって、憧れますよね。
光がたくさん入って、開放的で気持ちよさそうです。
私も窓は大きいほど良いと思っていました。

窓って大きい方が明るいし、広く感じるんじゃないの?
大きさも関係するけど、それだけでは決まらないよ。
例えば、窓の正面に隣の家の窓があったら、外からの視線が気になってカーテンを閉めるかもしれないよね。
それなら、少し小さくても、空や緑が見える窓の方が良さそうに思わない?

これはわが家で暮らしてみて特に納得したことです。
わが家の土地は周囲に住宅やアパートが建っています。
決して眺めの良い土地ではありません。
そこで夫が考えたのが、家の中から見える場所に坪庭をつくることでした。
寝室や浴室から坪庭が見えるように、窓の位置と隣家からの視線を考えて設計しています。
実際に暮らしていると、窓の先に緑が見えるのは思っていた以上に気持ちがいいものです。
ただ、わが家も完璧ではありません。

ダイニングの一部には、隣家から見られちゃう場所もあります。
このあたりは実際に暮らしてみて分かった部分です。
だから展示場で大きな窓を見たときも、窓だけを見るのではなく、自分たちの土地に建てたら、その窓の先には何が見えるのかを考えてみたいですね。
周りに家が建っていたらどうなるのか。
日差しが入る時間帯や、外からの視線はどうなのか。
展示場のきれいな景色を、そのまま自分の家に持ってこられるわけではありませんからね。

わが家の窓の考え方は、こちらの記事でも紹介しています。
③収納|量だけではなく「使う場所との距離」
家づくりでは、収納も気になりますよね。
ウォークインクローゼットやシューズクローク、大きなパントリー。
収納は多い方が便利そうに感じます。
でも夫は、収納の量と同じくらい、使う場所との関係が大切だと考えているそうです。
収納は、大きければ使いやすいというわけではないと思うよ。
例えば、普段使うものが離れた場所に収納されていたら、毎回取りに行く必要があるよね。
「何をどこで使って、どこにしまうのか」その距離が短い方が、日々の暮らしでは便利なことが多いんじゃないかな?

わが家は夫の考えもあって、すべてを一か所にまとめるのではなく、使う場所に合わせて収納を分けています。
実際に暮らしていると、必要なものを近くから取り出せるのは便利です。

もちろん収納量には限りがあります。
でも、ただ広い収納をつくるよりも、何をどこにしまうのかを考えて、コンパクトだけど随所にある方が私には合っていたと思います♪
住宅展示場でも、収納の扉を開けて広さを見るだけでなく、そこで何を使い、どこから出し入れするのかを想像すると、実際の暮らしに近い見方ができそうです。
例えば、
パントリーがキッチンから使いやすい位置にあるのか
玄関収納には何をしまうのか。
そんなところも想像してみると、参考になりそうです。
④庭・外部|室内と「どうつながっているのか」
4つ目は、庭やテラスなどの外部空間です。
住宅展示場では、大きな窓の先にきれいな庭が広がっていることがあります。
私は、そういう空間を見ると単純に素敵だなと思います。
でも夫は、庭そのものの広さより、室内からの見え方や繋がり方を気にするそうです。
広い庭も良いけど、うちは敷地が小さくて。。
その代わりに、寝室や浴室から坪庭の緑が見えるように考えたんだ。
外部空間は、実際に外へ出て使うだけじゃなくて、室内から眺めるだけでも心地よさにつながると思うよ。

わが家の坪庭も、その考え方でつくられています。
正直に言うと、家づくりを始めた頃の私は、27坪の土地に庭までつくることがどれくらい意味のあることなのか、よく分かっていませんでした。
私も当初は、

庭をつくる分、部屋を広くした方がいいんじゃない?
と思っていました。
でも実際に暮らしてみると、寝室から坪庭の緑が見えたり、浴室から外の景色を感じられたりすることが、日々の心地よさにつながっています。
わが家では室内の広さだけを優先しなかったことが、結果として良かったと感じています。

この坪庭の場所、夫は計画時に東側にするか西側にするかで相当悩んだそうです。
その設計の経緯については、こちらの記事で紹介しています。
住宅展示場で気に入った間取りは、そのまま真似してもいい?
ここまで夫の話を聞いてみて、住宅展示場の見方について少し分かってきました。
でも、展示場で気に入った間取りがあったら、そのまま取り入れたいと思うこともありますよね。

展示場で見た間取りがすごく気に入ったら、同じようにつくってもらうのはダメなの?
もちろん、気に入ったものを参考にするのはいいと思うよ。
ただ、その間取りが自分たちの土地や暮らし方にも合っているかは別の話で、土地も違えば予算も限られてるからね。
大切なのは、自分たちが何を良いと思ったのかを感じること。
それが分かれば違う形でも希望を実現できる可能性があると思うよ。

夫は以前、友人に頼まれて住宅展示場へ同行したことがあるそうです。
そのときも最初に感じたのは、「広い」「おしゃれ」という素直な印象だったとのこと。
ただ、仕事柄、実際の土地や予算の中で同じ空間を実現できるかどうかも考えてしまうそうです。
そう聞くと、住宅展示場は完成した家をそのまま真似するためだけの場所ではないんですね。

「このモデルハウスいいなぁ」から、もう一歩進んで「どこがいいと思ったんだろう」を考える。
それが、夫の言う住宅展示場の見方なのだと思います。
4つのチェックポイントに加えて、住宅会社の「つくり方」も確認したい
ここまでは間取りや空間の見方を紹介しましたが、住宅展示場は住宅会社を知る場所でもあります。
素敵なモデルハウスを見ると、それだけで「この会社にお願いしたい!」と思ってしまいそうです。
でも夫は、完成した建物の見た目だけでは、住宅会社の良し悪しは判断できないと言います。
断熱や気密の施工、現場の管理体制なども、住み心地や建物の品質に関わるからね。
完成すると見えなくなるところを、どうつくっているのかも確認しておきたいね。

私は、家づくりを始める前は、完成した家が素敵なら、それでいいのかなと思っていました。
でも、見た目が同じような家でも、壁の中の断熱材や施工の仕方までは分かりませんよね。
とはいえ、住宅展示場に行っただけで、工事の良し悪しまで判断するのは難しそうです。( ̄▽ ̄;)
そこで、夫に聞いたことを参考に、私ならこんな質問をしてみたいと思いました。
- 「このモデルハウスの設備は、どこまでが標準仕様ですか?」
- 「断熱材の施工は、どのように確認していますか?」
- 「建築中の現場を見学することはできますか?」
展示場だけで施工品質を判断できるわけではありませんが、住宅会社がどんな説明をしてくれるのかを知るきっかけにはなりそうです。
特にモデルハウスは、設備や仕上げが充実していることもあるので、標準仕様とオプションの違いは気になりますね。

住宅会社選びについては、夫がもう少し専門的な話をしてくれています。
施工品質や性能の数字をどう考えるのか、こちらの記事で紹介しています。
まとめ|住宅展示場で見つけたいのは、自分たちの「好き」の理由
住宅展示場の見方を夫に聞いてみて、私が一番印象に残ったのは、やっぱりこの言葉でした。
何が良かったかだけじゃなくて、なぜ良いと思ったのか。
その理由が分かると、家づくりの選択肢が増えるんだよ。

家づくりを始めた頃の私は、広いリビングや大きな窓、おしゃれなキッチンを見ると、単純に素敵だなと思っていました。
もちろん、今でも素敵だと思います(笑)
でも実際に27坪の家で暮らしてみると、広さだけでは決まらない心地よさがあることも分かりました。
窓の先に緑が見えたり、必要なものが近くに収納されていたり。
展示場のような豪華さはなくても、私たちが気に入っているところはたくさんあります。
反対に、住んでみて初めて気づいた不便なところもあります。
だからこそ、これから住宅展示場へ行くなら、ただ素敵な家を眺めるだけではなく、もう一歩踏み込んで見てみたいと思います。
「どの家が一番素敵だった?」ではなく、「どんなところが好きだった?」
夫に教えてもらったこの考え方。
住宅展示場だけでなく、その後の家づくりでも役立ちそうです。
せっかく住宅展示場に行くなら、自分たちの「好き」をたくさん見つけて帰りたいですね。(^^)
次に読んでほしい記事 🏠
住宅展示場で自分たちの「好き」が見えてきたら、次は何を優先して家づくりを考えるかも気になりますよね。
わが家も、限られた土地と予算の中で、いろいろな選択をしました。






