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私は2025年に、敷地・延床ともに27坪の自邸を設計・建築しました。一級建築士として設計し、施主として暮らしているから経験を元に、広さに頼らない家づくりを発信しています。

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住宅展示場で見るべきなのは「家」ではない|一級建築士が伝えたい本当の見学方法

kentikun

住宅展示場で見るべきなのは、豪華な家ではありません。

「自分は何に魅力を感じたのか。」

その理由を知ることが、家づくりでは大切です。

一級建築士 ドル
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住宅展示場へ行くと、誰でもワクワクします。

  • 開放感のあるリビング
  • 大きな吹き抜け
  • おしゃれな家具
  • 高級感のある素材

「こんな家に住みたい」と思うのは自然なことです。

私自身、友人からの付き添い依頼で一緒に住宅展示場へ行った経験があります。

モデルハウスを見ての感想は、やはり、

広い、おしゃれ、といった感情的なものです。

ただ、私は少し違うことを考えています。

「この広さは、駐車スペースを設けなくてもいい展示場だから実現できているんだろうな。」

住宅展示場はとても参考になります。

しかし、漠然と見ているだけでは本当に大切なことを見落としてしまうかもしれません。

今回は、一級建築士として私が考える「住宅展示場の見方」をお話しします。

住宅展示場は「理想の家」ではない

住宅展示場は、住宅会社が自社の魅力を伝えるためにつくられています。

そのため、一般的な住宅とは条件が大きく異なります。

例えば、

  • 大きな吹き抜け
  • 広い玄関
  • ゆとりのある廊下
  • 高い天井
  • 上質な仕上げ材

どれも魅力的です。

ですが、それをそのまま自宅で再現できるとは限りません。

私が特に違いを感じるのは、駐車スペースです。

住宅展示場では建物の近くに駐車場を設けないケースが多く、その分だけ建物を大きく計画できます。

一方、実際の住宅では1〜2台分の駐車スペースを確保することが一般的です。

たった1台分と思われるかもしれませんが、そのスペースが間取りや建物の大きさに与える影響は決して小さくありません。

だからこそ、住宅展示場を「自分の家の基準」にしてしまうのはおすすめできないのです。

建築士は「なぜそう思ったのか」を考える

設計相談では、お客様からさまざまなご希望を伺います。

例えば、

「三角屋根にしたいです。」

そう言われたら、私は必ずこう質問します。

「なぜ三角屋根がいいと思ったのですか?」

すると返ってきた答えは、

「M型屋根は雨漏れするって聞いて。」

というものでした。

つまり、本当に望んでいたのは三角屋根ではありません。

雨漏れリスクの少ない屋根にしてほしい。

それが本当の希望だったのです。

その場合は、急勾配の三角屋根でなくても、緩やかな勾配屋根で希望を叶えられる可能性があります。

要望だけを見るのではなく、

その理由を知ること。

それが設計では何より大切だと思っています。

「土間玄関が欲しい」も同じでした

別のお客様は、

「土間玄関にしたいです。」

とおっしゃいました。

そこで理由を聞くと、

「広い玄関に憧れているんです。」

という答えでした。

つまり、土間が欲しかったわけではなく、

広く感じる玄関が欲しかった。

ということだったのです。

理由が分かれば、必ずしも大きな土間をつくらなくても、その希望を叶える方法はあります。

設計とは、言葉どおりに形をつくることではありません。

その人が本当に求めているものを形にすることだと私は考えています。

住宅展示場でも同じことを考えてみてください

住宅展示場へ行くと、

「この吹き抜けがいい。」
「このリビングが好き。」
「この玄関がおしゃれ。」

そんなふうに感じることがあります。

でも、そのときにぜひ考えてほしいことがあります。

「私はなぜこの空間が好きなんだろう?」

吹き抜けが欲しいのではなく、明るいリビングが好きなのかもしれません。

広い玄関が欲しいのではなく、開放感がある空間に魅力を感じたのかもしれません。

理由が分かれば、土地や予算に合わせて別の方法で実現できる可能性があります。

住宅展示場は、その「理由」を見つける場所でもあるのです。

私が展示場で見るなら「外とのつながり」

正直に言うと、私は住宅展示場へ行っても、「この家をそのまま真似したい。」と思うことはほとんどありません。

住宅は土地が変われば、答えも変わるからです。

一方で、参考になると感じるのは、外とのつながり方です。

例えば、

  • リビングと庭の関係
  • ダイニングから見える景色
  • 室内と外がどのようにつながっているか

こうした考え方は敷地が変わっても応用できます。

「この住宅会社なら自分の土地ではどんな提案をしてくれるだろう。」

そんな視点で見学すると住宅展示場はもっと面白くなると思います。

住宅展示場で持ち帰ってほしいもの

住宅展示場で持ち帰ってほしいのは、

間取りではありません。
吹き抜けでもありません。
豪華な設備でもありません。

持ち帰ってほしいのは、

「自分は何に魅力を感じたのか。」

という気付きです。

そして、その理由を住宅会社や建築士に伝えてみてください。

その理由こそが、土地や予算に合わせた最適な提案につながります。

住宅展示場は家をコピーする場所ではなく、自分たちの暮らしを考える場所なのです。

まとめ

住宅展示場は、とても参考になります。

しかし、そのまま真似することが目的ではありません。

私が設計相談で必ず

「なぜそう思いましたか?」

と質問するように、

住宅展示場でも、

「私はなぜこの空間に魅力を感じたのだろう。」

と考えてみてください。

その答えが見つかれば、あなたらしい家づくりへの第一歩になります。

相談してみたいけど、何を話せばいいか分からない。

そんな方のために、初めての設計相談でよくいただく質問をまとめました。

一級建築士 ドル
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ABOUT ME
一級建築士|ドル
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27坪の狭小地に自邸を設計し、現在も実際に暮らしています。
広さに頼らず、視線や居場所のつくり方で暮らしの質が変わることを実感しています。
その経験をもとに、限られた条件でも豊かに暮らせる住まいを設計します。
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